住宅ローンの繰上返済は期間短縮型と返済軽減型どちらを選べばいい?

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住宅ローン用語集

住宅ローンを少しでも早く完済したい。

住宅ローンは支払いが何十年も続くので、そう思うことは自然なことです。

住宅ローンを早く完済したいのであれば、有効的な油断が繰上返済。

繰上返済をしていけば利息の節約にもつながるので、メリットはとても多いですね。

しかし繰上返済には期間短縮型と返済軽減型の2種類があり、人によってどちらを選ぶべきか変わってきます。

こちらの記事では、住宅ローンの繰上返済では期間短縮型と返済軽減型どちらを選ぶべきなのか解説をしていきます。

住宅ローンの繰上返済を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

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住宅ローンの繰上返済方法を比較する

住宅ローンの繰上返済には、期間短縮型と返済軽減型という2つの方法があります。

まずは期間短縮型と返済軽減型を比較したうえで、実際に計算すると差額はどうなるのか、そのうえでどちらの方法を選ぶべきなのか解説をしていきます。

これから繰上返済をする人は、期間短縮型と返済軽減型の違いをしっかり把握しておきましょう。

期間短縮型と返済軽減型の違い

期間短縮型と返済軽減型の違いは、繰上返済後の返済状況の違いを示しています。

繰上返済された金額を前倒しに返済したとして扱うのが期間短縮型、繰上返済された金額を返済期間でならして扱うのが返済軽減型です。

たとえば3,000万円を30年間で返済する住宅ローンの場合を考えてみましょう。

この状態で300万円の繰上返済をした場合、期間短縮型を選ぶと返済期間が3年短縮されます。

これは年間100万円の支払いを、繰上返済によって3年分前倒しにしたためです。

元金が早く支払われるとその分利息も少なくなるので、繰上返済をする意味がありますね。

一方返済軽減型の場合、返済期間は変わりませんが年間返済額が100万円から90万円に変更されます。

これは繰上返済によって総額が2,700万円の30年ローンに変わったので、年間返済額が減少したということです。

もちろんこの場合でも、繰上返済によって利息は減っていますよ。

実際は金利も計算に入るのでもっと細かな計算ですが、期間短縮型と返済軽減型のおおまかな違いとして理解していただければと思います。

期間短縮型と返済軽減型の返済シミュレーション

それでは期間短縮型と返済軽減型の返済シミュレーションをしてみると、どのような結果がでるのでしょうか。

ここでは3,000万円で30年の住宅ローンを組み、金利は2%、返済方式は元利均等返済を選択しているとします。

この状態で10年後に100万円の繰上返済をしたとしましょう。

まず期間短縮型の場合、総支払額が465,181円減少して返済期間は1年1か月短くなります。

期間短縮型を選んだ場合、月々の返済額は110,885円で変わりません。

一方返済軽減型の場合、総支払額は204,160円減少します。

返済期間は変化がなく、月々の返済額は5,059円減少します。

実際に計算をしてみるとわかりやすいですが、総支払額が少なくてすむのは期間短縮型を選択した場合です。

一方返済軽減型を選んだ場合、月々の返済額が減少しますが、総支払額の減少は期間短縮型に比べて少ないです。

それでは期間短縮型と返済軽減型それぞれにどのようなメリットがあり、どんな人に向いているのでしょうか。

期間短縮型に向いている人

繰上返済で期間短縮型を選ぶメリットは

支払い総額が減ること
返済が早く終了すること

この2点です。

住宅ローンの支払いは何十年も続くものですが、できるだけ早く終わらせたいというのは当たり前の感情です。

そんなときには期間短縮型を選んで、できるだけ早く住宅ローンを完済しましょう。

そして期間短縮型を選択すると、支払い総額がより減らせる点もメリットです。

たとえばボーナスを毎回期間短縮型で繰上返済していくと、支払い総額はかなり減らせるでしょう。

返済軽減型に比べて支払い総額が減らせる点もメリットなので、できるだけ早く住宅ローンを完済したい人、支払い総額を減らしたい人は、期間短縮型を選択しましょう。

返済軽減型に向いている人

一方返済軽減型を選ぶメリットは

月々の返済額が減らせること

です。

支払い総額減少効果は期間短縮型に比べて少ないですが、月々の返済額が減らせる点は嬉しいですね。

そのため家計の状況を少しでも改善したい人に、返済軽減型は向いています。

たとえば子供が大学に進学して仕送りをしなければならなくなると、家計の状況はよりきつくなりますよね。

そんなときは返済軽減型で繰上返済をおこない、住宅ローンの月々の返済額を減らしましょう。

月々の返済額が減れば、日々の生活が楽になりますよ。

繰上返済をするときにチェックすべきポイント

ここまで繰上返済の方法について解説してきましたが、繰上返済をする前にはいくつかチェックしておくべきポイントがあります。

ここからは繰上返済をするときにチェックすべきポイントを紹介していきます。

これから繰上返済をする人は、しっかりポイントを押さえておきましょう。

繰上返済の方法は自分の生活にあわせて選ぶ

繰上返済をするときにチェックすべきポイント1つ目は、繰上返済の方法は自分の生活にあわせて選ぶことです。

繰上返済の方法には期間短縮型と返済軽減型がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。

一見すると返済期間が短くなり支払い総額が少なくなる期間短縮型がいいのですが、月々の返済額は同じなので、無理をしてしまうと支払いがきつくなってしまう可能性があります。

そのため繰上返済をするときには、今後の生活をしっかり考えたうえで方法を選びましょう。

また状況によっては繰上返済をしなくてもいいという選択も、十分にありえますね。

繰上返済は支払い総額が減らせますが、繰上返済をしたことで支払いが遅れるようになっては意味がありません。

繰上返済をする前には、家族の状況や生活をしっかり振り返ってから、繰上返済をしましょう。

繰上返済はできるだけ早くしたほうが効果的

繰上返済をするときにチェックすべきポイント2つ目は、できるだけ早く繰上返済をすることです。

3,000万円で30年の住宅ローンを組み、金利は2%、返済方式は元利均等返済を選択しているとします。

この状態で10年後に100万円の繰上返済を期間短縮型でしたとすると、総支払額が465,181円減少して返済期間は1年1か月短くなります。

しかし同じ100万円の繰上返済を20年後にしたとすると、総支払額は194,003円減少して返済期間は10カ月短くなります。

つまり総支払額・支払い期間ともに、早く繰上返済をしたほうがいいということですね。

もし繰上返済をするかどうか悩んでいて、家計の状況にも余裕があるのであれば、早めに繰上返済をしていきましょう。

住宅ローン控除の方がお得なケースもあるので注意

繰上返済をするときにチェックすべきポイント3つ目は、住宅ローン控除の計算もしておくことです。

住宅ローン控除とは、返済期間10年以上の住宅ローンを借りて住宅を取得した場合に、一定の条件を満たしていれば、年末の住宅ローン残高の1%を最大控除額として、納めた税金から還付される制度です。

そのため状況によっては、住宅ローン控除を利用した減税額の方が、繰上返済をした場合の軽減額を上回ることがあります。

住宅ローン控除は年末の住宅ローン残高が対象になるので、住宅ローン控除を利用する場合年明けになってから繰上返済をしたほうがいいでしょう。

住宅ローンを組んでいるのであれば住宅ローン控除を利用したほうが、減税につながるので会社員でも確定申告をおこないましょう。

特に年末に繰上返済を考えている人は、住宅ローン控除との計算もしたうえで、繰上返済をしましょう。

繰上返済の手数料はしっかり確認しよう

繰上返済をするときにチェックすべきポイント4つ目は、繰上返済手数料を確認することです。

繰上返済に関する手数料は金融機関によって異なりますが、繰上返済を1回するごとに手数料が発生します。

金融機関によっては窓口で手続きの場合16,200円、電話で手続きの場合5,400円、インターネット手続きの場合無料など、繰上返済手数料が異なるケースもあります。

繰上返済手数料は数千円になることも珍しくないので、頻繁に繰上返済をしていては損をしてしまうケースが発生してしまいます。

そのため繰上返済をするときには、ある程度まとまった金額を返済するといいでしょう。

繰上返済をするときには、繰上返済手数料を必ず確認しましょう。

繰上返済は事前シミュレーションをしておこう

ここまで繰上返済をするときにチェックすべきポイントを解説してきましたが、大切なのは事前シミュレーションをしっかりしておくこと。

  • 繰上返済の方式は期間短縮型と返済軽減型どちらが自分にとって得なのか
  • いつ繰上返済をするのが効率的なのか
  • 住宅ローン控除と繰上返済の関係はどうなっているのか
  • 繰上返済手数料はいくらなのか

これらのことを考えたうえで、しっかりと事前シミュレーションをおこないましょう。

繰上返済をすることがいいことなのは間違いないですが、余裕ができたからといって数万円ずつ繰上返済をするのは効率的とはいえません。

繰上返済には繰上返済手数料もかかるので、ある程度まとまった金額を繰上返済に充てたほうが効率的でしょう。

住宅ローン控除との関係もあるので、繰上返済をする時期も大切です。

また繰上返済の方式は、期間短縮型と返済軽減型の2つがあります。

どちらにもメリットとデメリットがあるので、どちらの方式を選ぶのかはその人次第。

現在の生活状況はもちろん、今後の人生のことも考えたうえで、繰上返済をしていきましょう。

繰上返済を活用して住宅ローンを完済しよう

ここまで繰上返済について解説をしてきました。

繰上返済をすると総支払額が少なくなるので、長い目で見るとお得です。

繰上返済を活用して、住宅ローンの完済を目指していきましょう。