住宅ローンの繰り上げ返済手数料とは?返済額にどんな影響が出るか?

悩む 女性 通帳
住宅ローン用語集

住宅ローンを組んだ場合、手持ちの資金に余裕があれば「繰り上げ返済」をおこなって、ローンの負担を軽減することが可能です。

ただ、繰り上げ返済をする場合には「手数料」に注意する必要があります。

銀行によっては、繰り上げ返済手数料が無料のところや、いつでも繰り上げ返済ができるなど利便性のたかいところがあります。

ローンの金利だけに惑わされることなく、このような利便性を総合的に考えてローンの契約先を選ぶことも大切です。

今回は住宅ローンの繰り上げ返済に関する基本的な知識と、繰り上げ返済のメリットやデメリットについて詳しく解説します。

<この記事はこんな人にオススメ>
・住宅ローンの繰り上げ返済の仕組みについて、詳しく知りたい人
・繰り上げ返済のメリットやデメリットを知りたい人
・繰り上げ返済の手数料がお得な金融機関を知りたい人
https://kane-manual.com/jutakuloan-genkinrikintohensai/
アイフル
アイフル(300x250)-20221201
おすすめポイント
  • 最短30分で審査完了!即日融資も可!
  • はじめての方なら最大30日間無利息!
  • Web完結!郵送物一切なし!
実質年率
3.0%~18.0%
限度額
800万円
審査時間
最短30分
融資時間
最短1時間
公式サイトはこちら

繰り上げ返済の基本的な仕組み

「繰り上げ返済」とは、毎月のローン返済にプラスして、自己資金のなかから追加返済をすることをあらわします。

追加返済をすることで当然残債が減るわけですから、残債にかかってくる利息も減り、結果として総支払額は減ることになります。

ただ、繰り上げ返済にはふたつのタイプがあり「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」に分かれます。

返済期間を短縮するタイプ

以下は、三井住友銀行の住宅ローンを利用した場合のシミュレーションです。

ローンの契約条件や繰り上げ返済の額などの条件を下記のとおり仮定した場合、どれくらい返済期間が短縮されるのか見てみましょう。

<住宅ローン契約条件>

ローン契約額3,000万円
ボーナス時返済0円
返済期間30年
ローン金利1%(30年間金利は同じと仮定)
返済方式元利均等返済
繰り上げ返済額100万円
繰り上げ返済の時期ローン返済がスタートしてから1年後

<返済期間短縮型 繰り上げ返済の効果>

繰り上げ返済なし繰り上げ返済あり
総返済額約3,473万円約3,442万円
残存返済期間29年27年

「返済期間短縮型」で繰り上げ返済をした場合、たった100万円を繰り上げ返済するだけで、2年の返済期間が短縮されることがわかります。

参考:三井住友銀行 住宅ローン繰り上げ返済シミュレーション

毎月の返済額を減らすタイプ

つぎに「返済額軽減型」で繰り上げ返済をした場合もシミュレーションしてみましょう。

ローンの契約条件や繰り上げ返済の金額と時期は、上記と同じとします。

<繰り上げ返済の効果>

返済設定繰り上げ返済なし繰り上げ返済あり
毎月の返済額約9万6,000円約9万3,000円
総返済額約3,473万円約3,458万円
残存返済期間29年29年

返済額軽減型で繰り上げ返済した場合は、返済期間は変わらず毎月の返済額だけが減る仕組みになり。上記の条件でシミュレーションすると、毎月約3,000円の返済負担軽減となります。

総返済額を少しでも減らす方法

「ローンの総返済額を減らしたい」という場合、期間短縮型か返済額軽減型か、どちらの方法で繰り上げ返済をするかは迷うところです。

一般的にどんなローンでも、返済期間が短ければ短いほど負債を抱えている期間が短いため、残債にかかってくる利息も少なくて済みます。

したがって「返済期間短縮型」のほうが総返済額は少ない…となるのが一般的です。

ただし、返済額軽減型で繰り上げ返済をすると、毎月のローン返済額はどんどん減っていきますので、当初計画した「毎月返済できる額」と「毎月のローン返済額」の差額分を繰り上げ返済にまわすことで、結果として返済期間も短縮できます。

以上のことを考えると、結果としてどちらの返済方式で繰り上げ返済をしたとしても「あまり変わらない」ということになります。

住宅ローンの返済は長期間続きます。

できるだけローン返済額を減らして、緊急時の出費にも備える…ということを考えると、「返済額軽減型」のほうがなにかとメリットが大きいかもしれません。

繰り上げ返済の手数料はいくら必要?

冒頭でもお伝えしたとおり、繰り上げ返済をする場合には手数料にも注意する必要があります。

利用する住宅ローンにより手数料はことなる

繰り上げ返済の手数料については、住宅ローンを契約する金融機関によりことなります。

ただ、一般的には以下の手数料がかかってきます。

  • インターネット手続きで一部繰り上げ返済をする場合…手数料無料
  • インターネット手続きで全額繰り上げ返済をする場合…変動金利期間は無料、固定金利期間は1万円~3万3,000円

インターネットなら手数料無料のケースが多い

インターネット手続きで繰り上げ返済手数料が無料の銀行でも、窓口で手続きしてもらうと2万2,000円~3万3,000円の手数料がかかってしまいます。

最近ではインターネット手続きでの繰り上げ返済が主流となっていますので、繰り上げ返済をする場合にはできるだけインターネットを利用することをおすすめします

銀行別繰り上げ返済手数料一覧表

以下は、一部繰り上げ返済をする場合の銀行別手数料比較表です。

やはり繰り上げ返済をするなら、手数料無料のインターネット手続きが必須であることがわかります。

銀行名WEB手続き窓口での手続き
みずほ銀行0円3万3,000円
三菱UFJ銀行0円1万6,500円
三井住友銀行0円1万6,500円
りそな銀行0円固定金利型3万3,000円

その他5,500円

イオン銀行0円(ネット専業銀行のため取り扱いなし)
新生銀行0円 〃
じぶん銀行0円 〃
住信SBIネット銀行0円 〃
楽天銀行0円 〃
ソニー銀行0円 〃

繰上返済のメリットやデメリット

最後に、繰り上げ返済をした場合のメリットやデメリットについても簡単に見ていきましょう。

メリット:返済負担の軽減

繰り上げ返済のメリットは、なんといっても「毎月のローン返済負担が減る」という点です。

新築住宅を購入するときは「少しくらいローン返済の負担が多くてもなんとかなるだろう…」と思って、多額のローン契約をする人がいますが、ローン返済中にはさまざまな出来事があるものです。

上記のような出来事以外にも、家族が増えてくると「教育費」「マイカーの購入費」「リフォーム費用」などの負担も増えてきます。

さらに自分の親が高齢になってくると介護費用もかさみます。

これらのことを考えると、いざというときに備えてローン返済期間を短縮したり、毎月の返済額を減らせる繰り上げ返済はとてもメリットが大きいと言えます。

デメリット:貯蓄ができない

一方、繰り上げ返済のデメリットは「貯蓄ができない」という点です。

とくにローン返済の負担を軽くしたいがあまり、毎月の生活費のなかから無理やり繰り上げ返済をすると、緊急時の出費に備えることができません。

こうなると「病気」「失業」などの緊急事態が発生したとき、最悪のケースとしては「消費者金融からの借り入れ」や「債務整理」という結末を迎えることになります。

繰り上げ返済をする場合は、生活費のなかから返済額を捻出するのではなく、余剰資金を貯蓄しておいて、ある程度貯蓄できたら繰り上げ返済をする…というやり方をおすすめします。

繰り上げ返済手数料で選ぶオススメの住宅ローン

上記でもいくつかの銀行の繰り上げ返済手数料を比較しましたが、やはり住宅ローンを組むなら「ネット銀行」がおすすめです。

メガバンクと比較するとネット銀行には以下のようなメリットがあります。

  • 預入金利が高い
  • ATM手数料や振り込み手数料などが無料になる特典が多い
  • グループの証券会社と連動したサービスがある

「ネット銀行は窓口がないので、なにかと不安」という方もいるかもしれませんが、コールセンター対応も充実していますし、WEB上での問い合わせもチャットなどで対応可能な銀行が増えています。

参考までにいくつかのネット銀行の住宅ローン公式サイトを載せていますので、一度ご覧いただければと思います。
参考:ソニー銀行 住宅ローン
参考:楽天銀行 住宅ローン
参考:じぶん銀行住宅ローン
参考:イオン銀行 住宅ローン