家を買う時に頭金はいくら必要?頭金を支払ったほうがいい理由とは

家を買う

「家を買うことを考えているけど、頭金はいくら必要なの?」
これから家を買うことを考えている人は、頭金や住宅ローンなどお金のことについて考えることがたくさんあります。

住宅は生涯で1番大きな買い物になることがほとんどなので、情報を集めて慎重に対応しなければなりません。

こちらの記事では、家を買う時頭金がいくら必要なのか徹底解説!
他の人の頭金に関する資料をもとに、頭金はいくら貯めておくべきなのか詳しく紹介していきます。

これから家を買うことを考えている人は、しっかり頭金についてチェックしておきましょう。

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家を買う時に頭金はいくら必要?

まずは家を買う時に、他の人が頭金をいくら支払って頭金にはいくら必要なのか紹介していきます。

国土交通省とフラット35の頭金に関する資料

家を買う時の頭金に関する資料はいくつかの機関が出していますが、ここでは国土交通省とフラット35の頭金に関する資料を紹介していきます。

フラット35とは住宅金融支援機構が作っている住宅ローンで、完済まで金利が固定である点が特徴です。

住宅金融支援機構は国土交通省在宅局と財務省に属している独立行政法人なので、国がバックアップしている機関と考えてもいいでしょう。

フラット35は他の金融機関でも契約できるので、データの母数が多く信頼性も高いですよ。

国土交通省「平成29年度 住宅市場動向調査報告書」の頭金に関する資料(参考資料)

住宅の種類自己資金資金調達内訳における自己資金の割合
注文住宅(三大都市圏)1,469万円32.8%
分譲戸建住宅1,014万円26.4%
分譲マンション1,796万円42.8%
中古戸建住宅1,318万円46.1%
中古マンション1,227万円51.3%

参照:平成29年度 住宅市場動向調査報告書

2017年度フラット35利用者調査

住宅の種類自己資金資金調達内訳における自己資金の割合
注文住宅651.1万円19.4%
土地付注文住宅450.2万円11.1%
建売住宅302.2万円9.0%
中古戸建住宅208.3万円8.7%
マンション705.6万円16.2%
中古マンション318.1万円11.2%

参考:2017年度フラット35利用者調査

国土交通省のデータは全不動産取引が含まれているから

国土交通省とフラット35のデータを紹介しましたが、国土交通省のデータの方が自己資金の金額が高くなっています。

これは国土交通省のデータには、全不動産取引が含まれているから。

つまり住宅ローンを組まずにすべて現金で家を買っている人のデータも、この中に含まれています。

その中には1億円以上する家をローンなしで購入する人もいるので、結果的に自己資金の平均額がアップしています。

一方フラット35は全員フラット35を利用している人なので、庶民的な感覚としてはこちらの方が近いですね。

頭金の相場は不動産価格の1割から2割ほど

国土交通省やフラット35のデータから、頭金の相場は不動産価格の1割から2割ほどであることがわかります。

金額としては住宅の種類にもよりますが、500万円~1,000万円ほど用意することが多いようですね。

そのため頭金を貯める予定の人は、1,000万円ほどを目標に貯金をするといいでしょう。

住宅ローンの頭金以外に生活費も必要ですし、子供がいる場合大学の入学金や授業料も同時に貯めていかなければなりません。

後ほど頭金を支払うメリットについて解説しますが、頭金の金額に縛られるのではなく生活にも余裕をもたせることがポイントですよ。

頭金なしで購入できる物件もある

不動産の広告には頭金なしでも購入できる物件があるといったうたい文句を見ることがありますが、実際頭金なしでも購入できる物件はあります。

リクルート住まいカンパニーの「2017年首都圏新築マンション契約者動向調査」によると、全体の11.2%の人が頭金の支払いなしで新築マンションを購入しているようです。
参考:2017年首都圏新築マンション契約者動向調査
(資料)
しかし頭金の支払いがなくても、金融機関に支払う総額は変わりません。

そのため月々の支払額や総支払額は、頭金なしの方が高くなります。

頭金を支払うかどうかはメリットもデメリットもあるので、しっかり検討してから決断しましょう。

諸経費の支払いを忘れないようにしよう

住宅ローンの頭金を考えるうえで、意外と忘れがちなのがローン事務手数料、保証料、各種保険料などの諸経費です。

場合によっては引っ越し資金も必要になるので、お金を残しておかないと大変なことになってしまう可能性があります。

諸経費の支払い方法は金融機関によって異なりますが、不動産購入価格の1割が目安と言われています。

頭金の計算をするときは、諸経費の支払いも忘れないようにしましょう。

頭金を支払うメリット

ここまで頭金を他の人がいくら支払っているのかの資料を紹介しましたが、そもそも頭金を支払うメリットはどのような点があるのでしょうか。

ここからは頭金を支払うメリットを紹介していきます。

月々の住宅ローン支払額を軽減できる

頭金を支払うメリット1つ目は、月々の住宅ローン支払額を軽減できる点です。

住宅ローンは何十年も支払い続けることになるので、月々の支払額が少ないことに越したことはありません。

上限年数は35年と決まっているので、頭金がなければその分月々の支払額は多くなります。

また住宅ローンが支払い終わる年齢は75歳もしくは80歳で支払いが終わるよう、制限がかかっています。

そのためある程度年齢が上の場合、頭金を支払わないと月々の支払額がかなり多くなってしまいますよ。

月々の生活費を切り詰めていて何十年も過ごすことは想像以上に大変なので、月々の支払額が軽減できるのはかなりのメリットですよ。

ローン完済までの期間が短くなる

頭金を支払うメリット2つ目は、ローン完済までの期間が短くなる点です。

頭金を支払うと住宅ローンの総額が減るので、それにともなって完済までの期間を短くできます。

完済までの期間が短いということは精神的なメリットもありますが、金額的なメリットもあります。

完済までの期間が短い住宅ローンの方が金利は低くなるので、住宅ローンの総支払額も少なくて済むということです。

住宅ローンを完済してしまえばあとは生涯住むことになるので、老後の生活がかなり楽になりますよ。

選べる物件が増える

頭金を支払うメリット3つ目は、選べる物件が増える点です。

住宅ローンはかなり高額のローンなので、頭金なしでの契約は金融機関としてもリスクがあります。

万が一物件購入者が途中で支払えなくなってしまったら、物件は回収できますが一度人が住んでいるので物件の価値はかなり落ちてしまいます。

そのため頭金なしで契約できない物件も一定数存在するため、選択肢自体がかなり狭まってしまいます。

また頭金がないと住宅ローンの総額が増えるため、住宅ローンの審査も厳しくなります。

たとえば3,000万円の物件で住宅ローンを組む場合、頭金なしの人と頭金1,000万円の人では、後者の方が審査に通りやすいのは当たり前のこと。

物件にこだわりを持っている人は、頭金の用意をしておかないとなかなか希望の物件が選べないという事態に陥る可能性もありますよ。

頭金を貯めての購入と頭金ゼロでの購入はどちらがお得?

頭金を支払うメリットはたくさんありますが、現在貯金がない人にとっては頭金なしで家を買えるのは魅力的です。

最後に家を買う時には、頭金を貯めての購入と頭金ゼロでの購入はどちらがお得なのか解説してきます。

すでに頭金があるのであれば頭金は支払おう

家を買う前にある程度資金に余裕があるのであれば、頭金は支払ったほうが無難です。

頭金なしで物件を購入しようとすると、選択肢が狭まってしまいますし、結局支払うのであればあらかじめ支払っておいた方がお得です。

ただし先ほど紹介したように諸経費と今後の生活費はのぞいて、余裕がある分だけを頭金に回すようにしましょう。

頭金にほとんどのお金を回してしまうと、急にお金が必要になったとき対応できなくなってしまいますよ。

頭金を支払わないと値下がりのリスクも大きくなる

頭金を支払わないリスクとして、値下がりリスクが大きくなることも挙げられます。

急いで物件を購入してしまったのに、物件が値下がりしてしまうと、物件を売却してもローンが残るケースがありえます。

そうなると賃貸に住んだ場合の家賃に加えて、住宅ローンの支払いも残るというかなり厳しい状況に陥ってしまいます。

元々頭金を支払えないということは資金に余裕がないということなので、この点から見ても頭金なしでの契約はリスクです。

さらに2022年には生産緑地制度が解除される関係で、2022年以降不動産の需要より供給の方が多くなり、不動産価格が下がる可能性が高いです。

そのことを考えるとあわてて物件を購入したのはいいけど、数年度近くにもっといい物件が建って後悔したという事態にもなりかねません。

元々頭金なしで住宅ローンを組むことにはリスクがありますが、2022年以降のことを考えるとそのリスクはさらに増しています。

頭金を貯めていると金利があがるリスクはある

頭金を貯めてから住宅ローンを組むことのリスクとしては、頭金を貯めている間に金利が上がることです。

現在の住宅ローンは1%台とかなりの低金利ですが、景気の動向によっては金利が上がる可能性があります。

そうなると金利が上がる前に固定金利で契約したほうが、支払い額が少なくなるということも考えられます。

ただし先ほど紹介したように2022年以降不動産価格が下がる可能性を考えると、現状では頭金を貯めている間にいい物件が出るのを待つのが無難でしょう。

特に首都圏は今後多くの不動産が増えることが予想されるので、それまでにしっかり頭金を貯めておくことが大切ですよ。

頭金は貯めてから住宅ローンと契約しよう

ここまで家を買う時に頭金がいくら必要なのか解説してきました。

頭金なしでも住宅ローンの契約はできますが、総合的に考えると頭金は貯めてから契約したほうがリスクは少なくてすみます。

住宅の購入を考えている人は、日々コツコツ貯金をして購入に備えましょう。

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