「任意整理ってどんなときに失敗するんだろう…」
「任意整理に失敗しないポイントを知りたい…」
などなど、任意整理についてこうお考えの方もいますよね。
交渉によっては任意整理で失敗する可能性もありますから、事前に対処しておきたいですよね。
今回はそんな方に向けて、任意整理での失敗例を6つご紹介します。
記事後半では任意整理で失敗しないポイントも解説しますので、ぜひ最後までお読みください!
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任意整理の失敗例6つを紹介
では任意整理の具体的な失敗例は何か。詳細は以下の通りです。
<任意整理の失敗例>
- 債権者が交渉に応じてくれないとき
- 弁護士や司法書士に辞任されたとき
- 返済を滞納したとき
- 任意整理が2回目のとき
- 家・車のローンがあるとき
- 自分で手続きを進めたとき
①債権者が交渉に応じてくれないとき
任意整理は債権者(お金を貸す側)と債務者(お金を借りる側)とでおこなわれる、利息軽減などを目的とした”任意”での交渉です。
法的な強制力は働きませんし、債権者が拒否してしまえば任意整理はできません。
また債権者ごとで対応方法は違うため、あるところでは対応してくれても、別のところが対応してくれないケースだってあります。
ただし債権者側からすると、任意整理よりも自己破産や個人再生のほうがより損になります。
この点から、一概に拒否されるケースは少ないとされていますよ。
②弁護士や司法書士に辞任されたとき
任意整理の手続き依頼をしていた専門家(弁護士・司法書士)が担当を辞任されると、失敗となるケースもあります。辞任理由としては以下が挙げられます。
<主な辞任理由>
- 専門家の連絡を無視しつづけるから
- 必要書類を提出してこないから
- 連絡なしに支払いを滞納するから など
せっかく依頼したのに、協力的な態度を表さずにいると失敗に終わる確率が高いですよ。
なお弁護士や司法書士の形が辞任されたとき、着手金を返還される可能性は低いです。
着手金は依頼を始めるにあたって必要なものですから、返されないものと考えましょう。
③返済を滞納したとき
返済を滞納したときは、約束を実行しなかったものとして、一括請求を受ける可能性があります。
というのも任意整理には返済義務があり、和解書の通りに返済を進めないといけないからです。
すぐに対処できれば大ごとにならないかもしれませんが、滞納が長引いたり、支払い忘れが続いたりすると失敗しかねません。
こうなってしまうと、もう一度交渉をして和解をするか、別の債務整理で進めないといけませんね。
④任意整理が2回目のとき
前回の任意整理で支払いができなく、任意整理が2回目になると、和解交渉で不利に働いて失敗に終わる可能性があります。
1回目で結んだはずの和解契約から支払えていないならば、貸金業者からすると「また契約を破るのでは…」と思われかねませんよね。
任意整理には回数制限がないですが、2回目の手続きになぜならば上記の点に注意しましょう。
⑤家・車のローンがあるとき
家や車のローンが残ってる方についても、任意整理の和解は難しいと捉えられかねません。
というのも貸金業者からすると「家や車のローンを支払えるならば借金を返済してくれないかな…」と考えるはずですよね。
もし家・車のローンがある状態で任意整理するならば、最終的に手放す可能性があることも考慮しましょう。
⑥自分で手続きを進めたとき
弁護士・司法書士などの専門家に依頼せず、自分自身で手続きを進めたときも失敗に終わるケースがあります。
専門家は通さず進めていけば費用は抑えられますが、そのぶんのリスクは大きいです。
もしご自分が和解交渉に慣れていない場合は、おすすめはできません。
よほどの理由がない限りは、債務整理に強い弁護士や司法書士の方に頼むのがおすすめですね。
任意整理の失敗しないポイント3つ
では任意整理で失敗しないためにはどうすれば良いか。今回は下記ポイントを押さえましょう。
<任意整理の失敗しないポイント>
- 弁護士・司法書士へ依頼する
- 収支状況に合った任意整理をする
- 専門家の指示に従う
①弁護士・司法書士へ依頼する
任意整理に強いのは、やはり知識に富んだ弁護士や司法書士の方。
事務手続きや債権者との交渉など、ご自分一人では難しいことを代行してくれます。
ご自分の負担が軽くなるのはもちろんですが、幅広い知識や金融業者の内情も掴んでいるため、そこから最善策に導いてくれるでしょう。
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②収支状況に合った任意整理をする
先程触れたとおり、任意整理には返済義務があります。
そのためご自分が滞納や未払いなどを起こしかねない場合は、失敗に終わりかねません。
場合によっては収入のなさから、任意整理でなく自己破産を推奨されることがあるでしょう。
今の収支状況を把握をし、無理な任意整理をやめてベストな債務整理を選択しましょう。
③専門家の指示に従う
弁護士や司法書士の方と連携して任意整理を進めるならば、それら専門家の指示に従いましょう。
先ほども触れた通り専門家との連携が取れないと、辞任の可能性もあるからです。
また交渉にあたって悪影響に繋がりませんから、隠しごともやめましょう。
任意整理に失敗したときの対処法4つ
仮に任意整理に失敗したときはどうすれば良いか。具体的な対処法は次の4つです。
<任意整理に失敗したときの対処法>
- 返済を追いつかせる
- 追加の任意整理をする(追加加入)
- 再度の任意整理の交渉をする
- 個人再生や自己破産の申し立てをする
①返済を追いつかせる
難しいかもしれませんが、なんとかして返済遅れを取り戻せるよう工夫しましょう。
また返済遅れを改善するためにも、日頃の生活収支を見直すのも得策です。
もし何かしらの方法で返済遅れに追いつければ、当初の予定通りの分割返済で借金返済ができるかもしれません。
また交渉が難しいなら、債権者に返済額の再設定を依頼してみるのもおすすめです。
②追加の任意整理をする(追加加入)
任意整理対象外の借金返済が原因となり、整理後に返済が難しい方もいます。
このとき追加での任意整理(追加加入)をすることで、返済額全体を圧縮できるんです。
ただし共済組合や公的機関などから借金していると、金利の低さから、整理後に返済額を大幅に減らすことができない点に注意しましょう。
③再度の任意整理の交渉をする
返済滞納が2ヶ月以上続いていて期限利益を失ったとき、債権者に再度の任意整理の交渉をします。
交渉することで、期限利益の回復を狙うわけです。
初めの任意整理より返済条件が難しくなりやすいですが、交渉を粘り強くできれば応じてくれるケースもあります。
なお任意整理後の分割返済が苦しかったり、返済が間に合わないかもしれないと判断したときは、誠実かつ迅速に対応することが重要ですよ。
④個人再生や自己破産の申し立てをする
返済を追いつかせるのが難しかったり、追加加入・再和解交渉でも対処が難しいときは「個人再生」「自己破産」の申し立てをしましょう。
「個人再生」「自己破産」はいずれも裁判所での手続き。
上記2つを利用して、借金負担をより減らしたり免除したりしてもらいましょう。
もし個人再生が認められれば、利息や元金の一部を免除してもらえます。
なお自己破産が認められれば、残った借金すべての返済義務が免除されます。
ただ、これほどの効果がある一方で大きなデメリットがある点には注意です。
<主なデメリット>
- 個人再生や自己破産の旨が信用情報に残る
- 個人再生や自己破産の旨が官報で報告される
- 借金の担保を失う
- 連帯保証人に迷惑がかかる
なお個人再生や自己破産の旨が信用情報に残ると、クレジットカードが作れなくなってしまい、利用もできなくなります。
日常生活に支障が出ますから、申し立ての際はこうしたデメリットについて把握しておきましょう。
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任意整理の弁護士・司法書士への依頼費用はどれくらい?
任意整理を弁護士や司法書士の方などに依頼する場合の、費用相場は以下の通りです。
<費用相場>
料金 | 金額 | 役割 |
---|---|---|
①着手金 | 約20,000~50,000円 | 任意整理の依頼費用 |
②報酬金 | 約20,000円 | 任意整理後に払う報酬費用 |
③減額報酬 | 約5~10% | 任意整理後に借金が減ったときに払う費用 |
弁護士や司法書士の方に任意整理の相談をすると、これほどのお金がかかると捉えておきましょう。
ですがなかには「着手金なし」「減額報酬なし」などと謳う事務所がありますから、サービスを比較したうえで費用を見積もってくださいね。
任意整理の流れを解説
では実際に任意整理を進めると、どんな流れになるのか。具体的には以下の通りです。
<任意整理の流れ>
- 弁護士や司法書士に相談・依頼
- 受任通知送付・取引履歴の開示請求
- 利息の引き直し計算
- 過払い金の返還請求
- 和解案の作成・交渉
- 和解契約の締結・合意書作成・返済
STEP①弁護士や司法書士に相談・依頼
まずは弁護士や司法書士に相談・依頼をします。
債務整理に精通した方、経験方法な方に依頼するのがおすすめですよ。
任意整理を依頼すると決めたら、改めて正式に依頼をします(委任契約)
なおこの段階で約20,000~50,000円の着手金(任意整理の依頼費用)が必要なこともあります。初回相談のときに必ず確認してくださいね。
また任意整理では下記項目が必要ですので、忘れずに準備しましょう。
<必要なもの>
- 印鑑
- 身分証明書
- 借入先のキャッシングカードorクレジットカード
なお上記にあわせて、下記書類が必要なことがあります。
- 債権者一覧表
- 預金通帳
- 収入明細
- 車検証
- 生命保険証券
- 不動産の登記簿謄本
なお上記のうち「債権者一覧表」とは、借入先およに借入金額の一覧表のことをさしますよ。
なかには、着手金0円の事務所もありますよ!
※以降、弁護士に相談した場合で解説します
なお債務整理におすすめの弁護士事務所もあるため、気になる方は以下の記事もチェックしてみてくださいね。
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STEP②受任通知送付・取引履歴の開示請求
STEP①で委任契約を結んだら、弁護士は貸金業者へ受任通知を貸金業者を送ります。
なお「受任通知」とは、依頼を受けた弁護士・司法書士が債務者の代わりに債務整理手続きを進めることを、債権にお知らせする通知のことです。
この通知を出すことで、貸金業者から債務者への直接的な取り立て・連絡をストップできますよ。
またこのとき、返済停止の旨・取引履歴の開示要請を同時にするのが一般的とされています。
受任通知の送付は数日ほど、取引履歴の開示請求は数週間あるいは1ヶ月ほどかかります!
STEP③利息の引き直し計算
取引履歴の開示を受けると、一般的には履歴を参照して「利息の引き直し計算(利息の再計算)」がおこなわれます。
計算にあたっては調査事項があるため、この計算には1~2週間ほどかかります。
STEP④過払い金の返還請求
STEP③での利息の引き直し計算で、過払い金が見つかったときは返還請求もできます。
過払い金の有無については、無料で調べてくれる事務所も多いですよ。
返還請求ができれば借金の元金が実質的に減額されますから、あわせて進めておきましょう。
STEP⑤和解案の作成・交渉
STEP③の利息の引き直し計算での金額、STEP④での過払い金の返還請求結果より、弁護士が和解案を作ってくれます。
この和解案で貸金業者との和解交渉を進め、応じてもらえて合意されれば和解成立です。
なお弁護士と貸金業者の2者のみで、交渉は進みます。もし和解できなければ「特定調停」へと進みます。
この特定調停とは、簡易裁判所が債務者・債権者間での話し合いを仲裁して、和解の成立支援をする手続きのことです。
和解交渉は、およそ3ヶ月ほどで終わりますよ。
STEP⑥和解契約の締結・合意書作成・返済
交渉が進んで合意できれば和解成立。あわせて和解契約の締結もします。
契約を結んだら、債務者は契約内容にしっかり準じて返済をしていきます。
借金完済までは、およそ3年から5年ほどかかると見ておきましょう。
任意整理に関するよくある質問
ここでは、任意整理について寄せられるよくある質問についてまとめます。
任意整理は若いうちにしたほうがいいですか?
なかには「若い時に任意整理をしないほうがいい」なんて声もありますが、それはおすすめしない考え方です。
若いうちであれば返済目標が立ちやすいですし、早期のうちに問題解決できるかもしれません。
もし任意整理をしないままでいれば「利子が膨らんで自己破産の道しかない…」なんてケースにもなりかねません…。
また任意整理ならデメリットも少ないですし、借金事情が周囲に知られにくくなっています。
<任意整理の主なデメリット>
- 返済義務がある
- 保証人に迷惑がかかる
- ブラックリストに5年ほど残る
「任意整理は意味ない」「任意整理はしない方がいい」との声もありますが…
「任意整理は意味ない」「任意整理はしない方がいい」との声が多いですが、先ほどのデメリットに比べてメリットが多いため、状況に応じて任意整理おすすめです。
<任意整理の主なメリット>
- 債務整理が終わってなくても厳しい取り立てを止められる
- 任意整理だと職業上制限が一切ない
- 車や家などの処分が必要ない
- 返済の負担を軽減できる
- 専門家に任せて進められる
まとめ~任意整理の失敗例・失敗しないためのポイントを押さえよう~
今回は、任意整理の失敗例・失敗しないためのポイントを中心に解説してきました。
改めて今回の内容をまとめると以下の通りです。
<任意整理の失敗例>
- 債権者が交渉に応じてくれないとき
- 弁護士や司法書士に辞任されたとき
- 返済を滞納したとき
- 任意整理が2回目のとき
- 家・車のローンがあるとき
- 自分で手続きを進めたとき
<任意整理の失敗しないポイント>
- 弁護士・司法書士へ依頼する
- 収支状況に合った任意整理をする
- 専門家の指示に従う
<任意整理に失敗したときの対処法>
- 返済を追いつかせる
- 追加の任意整理をする(追加加入)
- 再度の任意整理の交渉をする
- 個人再生や自己破産の申し立てをする
<任意整理の流れ>
- 弁護士や司法書士に相談・依頼
- 受任通知送付・取引履歴の開示請求
- 利息の引き直し計算
- 過払い金の返還請求
- 和解案の作成・交渉
- 和解契約の締結・合意書作成・返済
任意整理には失敗事例もありますが、事前に把握して防止に努めましょう!
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