株を買うタイミング、売るタイミング、いつかわからずに損をしていませんか?
株式投資では、自分のルールを決めておくことが重要です。
今回は、
- 株を買うタイミング
- 株を売るタイミング
- 株をするときに気をつけておきたいポイント
この3つに絞って徹底解ます。
チェックしておきたい指標や要注意点など、実践的な情報もまとめましたので、ぜひ投資の参考にしてくださいね。
目次
株を買うタイミング、売るタイミング
株を買うタイミング、売るタイミングは決めておくことをおすすめします。
初心者のうちは、目先の株価変動に一喜一憂しがちです。
株価に惑わされないためにも、タイミングは自分で決めてしまいましょう。
買うタイミング・売るタイミング、それぞれ詳しく解説してきます。
株を買うタイミングは決めておく
まずは買うタイミングからおさえていきましょう。
株を買うタイミングは、「毎月5日」など自分で決めてください。
株価は常に変動しているため、それを元に買うタイミングを計っているといつまでも買うことができなくなる可能性も。
チャンスを逃してしまうよりは、この日に買うと決めて買ってしまったほうが効率的です。
株価は常に変動する
株価は常に変動するものですが、そもそもなぜ上がったり下がったりするのでしょう。
その秘密は、需要と供給のバランスにあります。
物の値段が決まるのと同じように、売れそうな物・欲しい物であれば買いたいと思う人は増えますよね。
買いたい人が多ければ、需要が上がり価格も上がります。
限られた数を大勢の人が求めるので、価格を上げても売れるわけですね。
逆に、売れなさそうな物・いらない物であれば売りたいと思う人が増え価格は下がってしまいます。
要するに、
- 株を売りたい人よりも買いたい人のほうが多ければ株価は上昇
- 株を売りたい人よりも買いたい人のほうが少なければ株価は下落
というわけですね。
もちろん、需要と供給以外の要素も株価に絡んできます。
企業の業績の悪化や、景気の変動にも影響を受けるのが株価です。
複雑な要素が絡み合って株価は日々変動するため、初心者で予想をするのは困難といえるでしょう。
時間の分散投資をするのがおすすめ
買うタイミングを自分で決めて、かつ長期的な投資をするのがおすすめです。
おすすめする理由は、「時間の分散投資」ができるから。
1回で一気に買えば、その時の株価次第で損にも得にもなりえます。
しかし、長期的に少しずつ株を買うことで、株価が高いときには多めに、低いと金は少なめに買うなどの調整が可能です。
結果、株価次第では平均より安く買うことができることとなります。
買う時間を分散することで、高値で買うリスクを減らせるわけですね。
短期投資はおすすめしない
投資には、短期投資と長期的投資の2種類があります。
短期投資は、「デイトレード」や「スイングトレード」など短期間で取引を終える投資のことです。
秒ごとに取引するデイトレードや、数日から数週間で取引するスイングトレードでは、常に市場を観察し、チャンスを逃さないようにする必要があります。
日々の株価変動に敏感になり、チャート分析などの知識やテクニックが求められますが、その分メリットも大きいです。
短時間で多くの取引をする分、利益を得られる回数が増え、結果的に大きな利益を得ることができるのです。
ただし、大きな利益を得られるということは大きな損失を被る危険性もあるということ。
テクニックなどが身についていない初心者の方には、短期投資はおすすめできません。
長期投資がおすすめ
初心者のうちは、長期投資をしましょう。
長期投資には、主に「バリュー投資」と「グロース投資」が挙げられます。
バリュー投資とは、現在の株価が割安になっている株に投資することです。
一方グロース投資は、今後の成長に期待して投資をすることです。
長期投資は、投資をしたら長い目でみてじっくり待つ投資方法。
日々の株価変動を気にする必要はありません。
広い視点で見て、結果利益が出ていればOKなのです。
ただし、割安じゃない・成長しない企業に投資をすれば損することもあります。
株の見極めが重要になってくるわけですね。
短期投資よりも時間の余裕があるため、働きながらでも取り組みやすいのが特徴です。
初心者であれば長期投資を選びましょう。
いつ買うかよりも“何を”買うか
長期投資で重要になってくるのは、“いつ”買うかではなく“何を”買うかです。
買う目的が何なのか、それによって選ぶ銘柄も異なってきます。
配当金が欲しい、株主優待が魅力的、売却して利益を得たい……。
目的が何にせよ、業績が悪化する銘柄を選ばないように注意しましょう。
業績悪化によって、無配当・株主優待なし・売却しても損にしかならない、なんて結果になるかもしれません。
そういった事態を避けるためにも、銘柄選びのポイントをおさえておきましょう。
銘柄選びのポイント
銘柄選びのポイントは4つ。
- 売り上げが伸びているか
- 売上高営業利益率が高いか
- PERが高すぎないか
- 自己資本比率が低すぎないか
1つずつ詳しくみていきましょう。
売り上げが伸びているか
売り上げは銘柄選びにおいて重要なポイントです。
過去から将来にかけて、順調に売り上げが伸びている企業が望ましいでしょう。
業績が好調であれば、株価も徐々に上がっていきます。
企業の売り上げは、四季報や企業サイトで直接確認してください。
ただし、毎年20%も30%も売り上げが伸びている場合は注意が必要です。
急成長は何年も続くものではありません。
成長が止まった時に株価が下落する可能性があります。
売り上げが10%程度伸び続けている企業がおすすめです。
売上高営業利益率が高いか
売上高営業利益率とは、売上高に占める営業利益の割合です。
この営業利益率が高ければ、選ぶべき銘柄といえます。
単純に売り上げが良かったとしても、人件費や設備費などのコストが大きければ、実際の営業利益は低くなってしまいます。
加えて、経費が高騰すると赤字に陥りやすいという難点も。
売上高営業利益率が高い企業は、少ないコストで効率的に稼げている企業です。
他の企業よりもビジネスモデルが優れているといえるでしょう。
毎年営業利益率が改善されているとなお良いです。
競合他社よりも売上高営業利益率が高い銘柄を選ぶのは、1つのポイントといえます。
PERが高すぎないか
PERとは、『Price Earnings Ratio』の略で、株価収益率のことを指します。
PERの値をみることで、会社の利益と株価の関係を知れるのです。
PER=株価÷1株当たりの純利益で求めることができます。
例えば1株100円で利益が10円なら、PERは10倍です。
1株100円で利益が5円なら、PERは20倍となりますよね。
5円という利益の差が発生しており、PER20倍より10倍のほうが、利益は大きいことがわかります。
PERの値が高ければその株価は割高、低ければ株価は割安となるわけです。
投資家は、PERをみることで「利益がすべて配当になったら何年で元本を回収できるか」という判断もできます。
1株100円利益10円PER10倍なら、100円投資した分は10年たてば取り戻せる、ということです。
PERが低いほど割安といえるので、「その分株価が上がる伸びしろあり」ということでもあります。
PERの低い株を選んだほうが良いということですね。
一般的に、PER15倍以下の株が割安とされています。
ただし、PERだけで判断しないようにしましょう。
株が割安だったとしても、単に成長性が低く人気がないせいかもしれないからです。
せっかく買っても、株価が上がらない可能性もあるので、ほかの要素も併せてチェックするようにしてくださいね。
自己資本比率が低すぎないか
銘柄選びにおいて注目したいのが、自己資本比率です。
会社は基本的に借金を背負ったうえで経営しています。
金融機関からの融資や投資家たちに株を売って資金を得るなど、新規事業などのために借金をしているのです。
自己資本比率は、借金がどれくらいあるのかがわかる指標であり、低いほど借金が多いことを示します。
自己資本比率の高さで、企業の健全性を測れるわけです。
自己資本比率が高いほど倒産の可能性も低く、30~40%以上が望ましいとされています。
10%以下は危険とされていますが、業種によっては基準が異なる点に注意してください。
例えば金融業。
金融業は、借入したお金を元に運営する業種であるため、必然的に自己資本比率が低くなります。
10%を切ることも珍しくないので、同業の自己資本比率と比較してみることをおすすめします。
まとめ
- 買うタイミングは決めておく
- 長期投資を心掛け、時間の分散投資を
- 大事なのはいつ買うかよりも何を買うか
- 銘柄選びは慎重に
なんとなく、で買わないことが重要です。
株を売るタイミングは決めておく
初心者のうちは、株を売るタイミングは決めておきましょう。
買った時の価格より5%上昇したら売る、あるいは5%下落したら売る、といったかたちです。
売るタイミングを決めておかないと、ずるずるといつまでも迷い続けてしまうもの。
結果損してしまうこともあるため、チャンスを逃してしまうよりはあらかじめ売り時を決めておくことが大切です。
株の利益は売るまで確定しません。
売って初めて利益が決まるので、売るタイミングを逃さないようにしてくださいね。
不安な時は売上高やPERをチェック
ある程度株式投資に慣れてきたら、売るタイミングを決めるのに役立つ指標をチェックしてみましょう。
具体的には、売上高とPERの値をみてください。
売上高
売上高が悪くなっていれば、売ることを視野に入れましょう。
毎月売上高を発表している企業であれば逐一チェックし、企業が四半期ごとにだす「決算短信」などでも売り上げを確認してみてください。
売り上げが落ちるということは、世間から求められなくなってきているということです。
売れなければ株価も下落する可能性が高まります。
ただし、売り上げが落ちた理由には要注意です。
台風や地震など、一時的な影響によって売り上げが落ちているだけであり、今後回復する可能性が高いかもしれません。
単純に売り上げの変化をみるのではなく、変化の理由まで捉えられると良いでしょう。
PER
PERは、会社の利益と株価の関係を知ることができる指標です。
PERの値が高ければその株価は割高、低ければ株価は割安とされています。
もしもPERが20倍、25倍となっていれば、割高の証です。
企業の実力以上の株価がついている状態であり、今後上がる見込みは薄く、かつこれから下がる危険があります。
下がる前に、割高のうちに株を売るのが良いでしょう。
利益は売却してから確定するものです。
PERが20倍以上になったら売る、と決めるのも1つの手かもしれません。
大切なのは「株を持っておきたいかどうか」
売るタイミングも重要ですが、売る理由も重要です。
売ってから後悔しないよう、その株を買った理由が何だったのか思い返してみましょう。
株主優待が欲しかったのか、配当を得たかったのか、今後の成長性に期待したのか、理由はさまざまあるかと思います。
株を買った理由がなくなった時こそ、売るタイミングです。
大切なのは、株を売りたいかよりも株を持っておきたいかどうか。
株価が下がったとしても、株を持っていることにメリットを感じるのであれば売る必要はありません。
また、自分で考えて決めることで経験にもつなげられるという面でも、株を持っておきたいかどうか判断することは重要だといえます。
結局その後株はどうなったのか、あの時感じたメリットは正しかったのかどうか、答え合わせをすることができるからです。
自分で考えて投資をするためにも、「株をもっておきたいかどうか」しっかり考えてみてください。
権利確定日に売るのはOK?
株には、権利確定日というものがあります。
権利確定日に株を保有していれば、株主優待や配当がもらえるためお得です。
権利確定日前に株を売ってしまえば、当然株主優待や配当はもらえません。
では、権利確定日当日に売るのはありなのでしょうか。
答えとしては、“あり”です。
株を売ったとしても、実際に売買が行われるのは数日後となります。
つまり、権利確定日に売ったとしても権利はまだあるわけです。
ただし、同じように考えて権利確定日付近で売る人が多く、結果株価が下落しやすい点には注意してください。
損する可能性もありますが、上手くいけば配当や株主優待を受けつつ、売却益も狙えます。
まとめ
- 株価を売るタイミングは決めておく
- 売上高やPERは売るタイミングを計る指標の1つ
- 大切なのは売りたいかどうかではなく株を持っておきたいかどうか
- 権利確定日に売るかどうかは要検討を
株価の変動に一喜一憂せず、企業が成長していく様子を見守っていくことをおすすめします。
大切なのはタイミングだけじゃない!おさえておきたいポイント
買うタイミングや売るタイミングも大切ですが、リスクの低さを心掛けることも大切です。
はじめのうちは、無茶な投資はしないようにしてください。
投資においておさえておきたいポイントは4つ。
- できるだけ地道に取り組む
- 少額投資を心掛ける
- 分散投資を心掛ける
- 周りに流されない
1つずつ解説していきます。
できるだけ地道に取り組む
利益を狙いすぎて、ハイリスクな投資をしないようにしてください。
株価の変動が大きいものは避け、できるだけ変動が小さく地味な株を選びましょう。
値上がりランキングや値下がりランキングにいる銘柄は要注意です。
上手くいけば利益は大きいかもしれませんが、損失も大きくなる可能性があります。
長期的に、じっくり株と向き合ってください。
着実な利益の積み重ねこそが、株式投資で成功するコツです。
少額投資を心掛ける
投資する金額は人それぞれです。
100万円から始める人もいれば、10万円から始める人もいます。
はじめのうちは、10万円などの少額から始めるのがおすすめです。
少額投資であれば、失敗したとしてもかすり傷ですみます。
株の勉強をしているのだと割り切って投資を続けてください。
失敗や成功の理由を知っていくことで経験を積み上げていき、徐々にやり方が身についていきます。
自分にとっての勝利への道筋がパターン化されれば、安定した投資ができるように。
高額投資だと、大金を失うのが怖くて一歩踏み出せないなど、感情に左右されやすくなってしまいます。
まずは、冷静な判断ができる範囲で投資をしましょう。
何度でも再現できる勝ち筋を学ぶことこそ、今後の投資における最大の財産なのです。
分散投資を心掛ける
時間と銘柄を分散させることを意識してください。
時間の分散投資とは、1度に買うのではなく、長期間かけて地道に買って積み上げる方法のことです。
株価がいつ最安値であるかどうかは判断が難しいため、高いときには少なめに買い、安いときには多く買うことで結果お得に買える可能性があります。
銘柄の分散投資とは、1つの銘柄に投資するのではなく、複数の銘柄に同時進行で投資をすることです。
1つの銘柄に絞って投資することは、かなりのリスクを伴う行動でありおすすめできません。
万が一損失が発生した場合、そのまま被るしかないからです。
複数の銘柄に分散投資をしておけば、どこかで発生した損失を他の利益で埋め合わせることができます。
銘柄は、できるだけ別の業種から選ぶようにしてください。
同じ業種は株価も連動しやすいため、あまりメリットがありません。
できるだけ時間と銘柄を分散させることでリスクを減らしましょう。
株式投資以外の投資をすることも、リスクの分散につながるのでおすすめです。
周りに流されない
買うか売るかは、自分で決めるようにしてください。
周りの評価はあくまで参考程度にしておかないと、今後のためにはなりません。
周りが良いといって買った結果成功したとしても、次回もうまくいくとは限らないですよね。
自分で勝ち筋を見つけたほうが、株式投資は上手くいきやすいのです。
また、「株価が上がる」とわざと煽って株を買わせ、上がったところで自分は売って利益を得るという人もいます。
そういった情報に踊らされた結果、自分が買ったころには株価が下がり始めているなんてことにも。
騙されないためにも自分で決断をしてくださいね。
おわりに
いかがだったでしょうか。
株を買うタイミングも売るタイミングも、自分で決めることがなによりも重要です。
自分のルールをきちんと決めて守ることで、着実に株式投資の力をつけていくことができます。
可能であれば、本や動画で株式投資のことを学びつつ、実践して活かしていくのが良いでしょう。
株は奥の深い世界です。
じっくりゆっくり、自分のペースで投資をしてくださいね。