時に、長く苦しいカードローンの返済は地獄と揶揄されます。
最初は少額借り入れだったのに、だんだん膨らんでいく借り入れ額。
その借入額を返済しようとしても、ぜんぜん進まない返済。
決して多くない収入の中から一定額「カードローン返済」のお金を支払い続ける生活は、確かに地獄です。
しかし、数多いカードローン利用者の全員がカードローン地獄にはまっているかといえば、そんなことはありません。
どんな人が、カードローン地獄にはまってしまうのか。
そして、そんな辛く苦しいカードローン地獄は、どうすれば抜け出すことができるのか。
今回はカードローン地獄の傾向と対策について、あれこれ考えていきたいと思います。
人はなぜカードローン地獄にはまり込んでしまうのか
カードローンの返済が生活を圧迫することを、「カードローン地獄」といいます。
カードローンを利用した全員がはまるわけではありませんが、多くのカードローン利用者が、この「カードローン地獄」にはまってしまうのも確かです。
多くの人はどうして、カードローン地獄に落ちてしまうのでしょうか。
その原因がわかっていれば、カードローン地獄にはまらないための手がかりが見えて来るはずです。
まずは、カードローン地獄にはまってしまう原因から探っていきましょう。
カードローン地獄体験談
実際に、カードローン地獄で苦しみの渦中にあった人の体験談を学んでみましょう。
20代 東京都 男性
40代 北海道 女性
カードローン返済は難しい
カードローン地獄とは、カードローンの返済に生活が追いつかない状態です。
どうしてカードローン返済に生活が追いつかないかというと、カードローンの返済は難易度が高いからです。
しっかり考えて転職しないと、その返済計画はすぐに破綻してしまうでしょう。
ここからは、カードローンの返済が難しい要因を説明したいと思います。
返済期間中に増える借入額
カードローンは、「限度額まで何度でも追加融資を受けられる」のが大きなメリット。
ですが当然、追加融資を受けたぶんは返済しなくてはなりません。
小刻みに限度額まで借りられるメリットを享受するほど、カードローン返済はどんどん難しくなってくるのです。
借入期間中に減らない返済額…まさに地獄ですね。
「リボルビング払い」の返済は進まない
カードローンの多くが、残高スライドリボルビング方式にて返済が進みます。
この返済方式は、ようするにクレジットカードのリボ払いと同じ方式。
借入残高に応じて、毎月定額を支払い続ける返済方式です。
この残高に応じた返済額の大部分は「利息」です。
毎月返済する最低返済額のなかで、元金の返済に充てられるのはごくわずか。
わずかの返済額を支払い続けたところで、返済完結は遠いですよね。
カードローン地獄と似た言葉に、「リボ払い地獄」なんて言葉がありますが、これも「支払いが終わらない苦しみ」を地獄と言い表したものです。
→リボ払いがどうしてやばいのか?リボ払いがやばい要素を体験談も交えて紹介
一定期間カードローンを利用すると「増額案内」が届く
地獄から抜け出せない要素に「増額案内」があります。
一定期間カードローンの借り入れと返済を続けていると、消費者金融など借り入れ元から「限度額を増額しませんか」という案内が届きます。
この案内は、長期間借り入れをコンスタントに行っており、返済が遅れてないという条件がつきます。
限度額が上がると、カードローン利用者はついさらに借り入れを行ってしまいます。
するとどうでしょうか。
カードローン限度額が上がったことで、カードローン地獄からの脱却が難しくなるのです。
カードローンの返済が遅れるとどうなるのか?
カードローン地獄のなか、返済が長期間遅れてしまっていると、当然不都合があります。
カードローンの返済に生活が追いつかず、そのまま返済が遅れてしまうとどうなってしまうのか。
返済が遅れてしまうケースを考えてみましょう。
信用情報がブラックに
カードローン返済遅れの記録は、個人の「信用情報」に残ってしまいます。
信用情報に残った「返済遅れ」の記録は、5年間は信用情報に記録されます。
その5年間のあいだ、他のカードローンへ申し込み、そのカードローンの審査を受けたとしても、その返済遅れの記録によって審査に落ちやすくなってしまいます。
返済遅れの記録がある時点で、返済能力が低いと判断されるからです。
カードローン地獄にはまっていると、その間審査に落ちやすくなってしまうのです。
ヤミ金に手を出してしまうリスクも
カードローン地獄にはまっていると、その間ますます生活が苦しくなってきます。
そして上で述べた通り、べつのカードローン審査に通らない。
となると、お金を貸してくれるのは、「ヤミ金」くらいのものです。
ヤミ金はほとんど審査らしい審査をしないため、たとえブラックな信用情報があったとしてもお金を貸してくれます。
しかし、ヤミ金は金利上限法を無視した貸付をおこないます。
10日で1割(トイチ)、10日で5割(トゴ)の異常に高い金利設定にて返済することになってしまいます。
カードローン地獄にはまってしまうのはこんな人
カードローン地獄が危険なものであることの説明を行ったところで、次は「どんな人がカードローン地獄にはまりこんでしまうのか」について説明したいと思います。
カードローン地獄に一度はまると抜け出すのはかなり困難です。
それならばそもそも、カードローン地獄にはまらないようにするべきです。
カードローン地獄にハマる人の傾向を知っていれば、地獄を避けてカードローンを利用できるはずです。
お金の管理が下手
ここに尽きると言ってしまえばそこまでなのですが、カードローン地獄にハマる人は「お金の管理が下手」です。
そもそもお金の管理がしっかりしていれば、カードローンに頼った生活にならないですし、カードローン地獄にはまってしまうこともないはずです。
カードローンを利用しているとしても、利用中いつも、「自分が今どれくらい借りてて、どれくらい返しているのか」をいつも把握しておきましょう。
返済が把握できてない
返済に関してもっと真剣に考えていれば、カードローン地獄にハマってしまうようなことはないはずなのです。
そもそも返済日はいつなのか?
その日にどれだけ返して、その調子で返済すると返済期間はどれくらいなのか。
返済に関するあらゆることを、しっかり自分のなかでカバーしていれば、カードローン地獄を避けて通ることができるはずなのです。
カードローンを数件借りてしまっている
カードローン一件の返済だけでは、それほど苦しくないかもしれません。
一社のカードローンで多くのお金を借りていたとしても、それに応じて高い限度額が設定されていたなら、その分低金利で借入可能になります。
問題は、2社、3社と多岐に渡ってカードローン借り入れを行っているケースです。
それぞれ、借入先から少額融資を受けていたとしたら、それぞれの借入先へ高金利で高い利息を支払うことになります。
数社にわたってカードローンを利用しているとしたら、借り入れ件数を減らす努力が必要になります。
カードローン地獄にはまってしまったらどうすればいいのか
さて、カードローン地獄の恐ろしさ、カードローン地獄にはまりやすい人の特徴も説明しました。
しかし、すでにカードローン地獄にはまってしまっている人はどうすればいいのか。
カードローン地獄から抜け出すための手立てを考えていきましょう。
仕事を変えて収入を増やす
そもそも、カードローンの返済が追いついてないのは、「収入が少ないから」です。
今の仕事より、もっと高い収入がもらえる仕事へ転職するというのも、返済の負担を小さくするために有効です。
転職するのはなかなかすぐできることではありませんが、今の生活が苦しいなら、生活を立て直す目的で転職するのも良いかもしれません。
おまとめローンでキャッシングの一本化
カードローンの借り入れが数件多岐に渡っている方には特に、「おまとめローンでキャッシングの一本化」がおすすめです。
キャッシングの一本化を行うと、数社にちらばったカードローンの借り入れを一件にまとめることが可能。
一件の返済なら、カードローン地獄真っ最中の現在より返済の負担を減らせるかもしれません。
まずは返済を簡単にするためにも、「おまとめローンの利用」を検討してみてください。
なんとか資金繰りしてカードローン返済にあてる
カードローン返済が苦しいのは、返済するための元手が手元にないからです。
カードローンで借りる以外の方法で、なんとか手持ちのお金を増やして、そのお金を返済にあててください。
例えば、友人知人を頼ってお金を手に入れる。
または、手持ちの持ち物を売って、そのお金を使って返済するなどの工夫が効果的です。
ですが、カードローン以外の方法は、時間や体力が必要だったり、法律的にグレーな手段を選ばなくてはならないなどのリスクもついてきます。
カードローン地獄から抜け出すための一番の近道が「債務整理」
カードローン地獄から抜け出すための、一番効果的な手段が「債務整理の手続き」です。
債務整理を行えば、おまとめローンのように利息を減額するなどではなく、直接的に返済額を減らすことができるのです。
債務整理とは?
債務整理とは、弁護士や司法書士など専門家を通して、お金を貸し付けた業者と直接交渉を行う手続きのこと。
個人でも債務整理を行うことができますが、消費者金融など金融機関としては、そう簡単に債務整理の手続きに乗るわけにはいきません。
そのため、個人の交渉力程度では手続きを行うのが難しいです。
確実に債務整理を成功させるために、債務整理が得意な専門家を頼ってください。
任意整理
交渉して、利息をカットしたり毎月の返済金額を見直すのが「任意整理」です。
任意整理は、裁判所を通さないで、金融機関との直接交渉を行う手続きとなるので他の債務整理より気軽です。
過去に返済していた中で過払い金が発生していれば、その過払い金も請求可能です。
過払い金請求がうまくいけば、過払い金で元金返済が進むなんてこともありえます。
任意整理しても、資産を失うようなこともないので、借金の整理のみしたい方におすすめです。
個人再生
個人再生を行うと、債務を5分の1から10分の1程度にカットする再生計画案を裁判所に提出して、認可されれば実際に債務を5分の1程度にカットできる手続きです。
個人再生を行うと、最長で10年その記録が残ってしまいますが、それだけ効果の大きな手続きです。
借入額が大きい方におすすめの手続きです。
自己破産
債務整理のなかでも、最も効果の大きな手続きが「自己破産」です。
自己破産を行うと、今後は借りている借金の返済が免除されます。
しかしデメリットも大きく、自己破産すると「持ち家」「車」などすべての資産を差し押さえられてしまいます。
すべての資産を失う代わりに、すべての借金をチャラにすることができる手続きが自己破産なのです。
債務整理は専門家に相談
上でも説明した通り、債務整理は個人で行うことが可能です。
特に任意整理は裁判所を通さないので、直接交渉がうまくいけば返済額をへらすことができます。
しかし個人で行う任意整理がうまくいくわけありません。
時間をかけないためにも、債務整理の成功率を上げるためにも、しかるべき手数料を払って弁護士や司法書士をたよってください。
→債務整理にかかる費用の相場はいくら?お金がない場合はどうする?
カードローン地獄にはまらないための生活を送る
カードローン地獄は本当に恐ろしいです。
カードローン地獄で苦しんでいる人の声は、普通に生活している人には聞こえにくいこともあり、あまりおおっぴらには言われていませんが、人の一生を左右するほどです。
カードローン地獄にはまり込まないために大切なのは、カードローン地獄にはまらない生活を送ることなのです。
「カードローン地獄にはまらない生活」を具体席に説明します。
返済能力をこえた借り入れをしない
カードローンを利用することは、悪いことでもなんでもありません。
ただ、その借入額が本人の返済能力を超えてしまうことのないようにしなくてはならないのです。
自分の給料の手取りをみて、無理なく返済できる金額を逆算してください。
なにより節制した生活を
そもそも、「カードローンありき」で送っている生活は危険です。
カードローンを使う生活はそもそも「非日常」です。
本来なら、自分で稼いだお金を使って生活するべきなのです。
それができてない時点で、生活の中に何かしらの問題があると思ったほうが良いです。
娯楽・趣味を見直す
自分の余暇の楽しみ、趣味や娯楽を見直すのをおすすめします。
出費が収入に見合ってないなら、お金の使い方のどこかに何かしらの問題があるのです。
自分が普段楽しんでる趣味・娯楽が、自分の生活に見合ったものなのかどうか、カードローン地獄にはまる前に一度考え直してみるのをおすすめします。
→お金がかからない趣味はこんなにある!節約につながる趣味10選
まとめ
いかがだったでしょうか。
カードローン利用者の多くがはまりこんでしまう「カードローン地獄」について説明しました。
カードローン地獄は、カードローンを利用するなかで気づいたらはまってしまっているもの。
カードローン地獄に落ちないためには、現在の自分の状況、今後の展望にしっかり注意をはらっておく必要があります。