貸金業者からお金を借りるためには、その業者の審査を受けて、借入れ資格があると認められることが必要になります。
しかし過去のキャッシング利用でトラブルを起こしていたり、何度もキャッシング審査に落ちているなどの実績があると、その後受ける審査に落ちやすくなります。
そんな「審査に落ちやすい条件の持ち主」は意外と多いもの。
そういった審査に落ちやすくなっている人が、「借りたい」と誘われるのが闇金です。
ですが当然のことながら闇金からお金を借りるのはかなり危険です。
闇金からの借金は麻薬と同じ。
一度でも関わってしまうともう二度と普通の生活には戻れません。
そもそも闇金は法律を犯しながら経営する違法業者なわけですから、闇金からお金を借りるのはその犯罪の片棒を担ぐのと同義です。
さあ今回は、「闇金からお金を借りる危険性」「お金を借りたい」と思ったら闇金から借りる以外で何をすればいいのか。
それを考えていきたいと思います。
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闇金とは違法業者
そもそも「闇金とはなんなのか?」しっかり理解できているでしょうか?
闇金とは、通常の貸付業者と異なり国に届け出を出さずに、法律を無視してお金を貸し付ける違法業者です。
一般の消費者金融など貸金業者は「貸金業法第三条第一項」に則って、特定の役所に申し出を行わなければなりません。
闇金がそういった正規の手続きを踏まないのはもちろん理由があります。
それはやはり「法律を無視した貸付」を行うからに他なりません。
国に見られるとまずい、後ろめたい部分があるから、それをさとられないように国に届け出ないのです。
具体的にどこがどのように法律を振れた貸付を行なうのか、その点は下で説明します。
私が「闇金から借りたい」を止める理由
具体的にどうして「闇金からお金を借りたい」と思っている方を辞めたほうがいい、と止めるのか。
その理由を具体的に説明していこうと思います。
高い金利で暴利をむしり取る
やはり闇金といえば、暴利をむしり取るという被害が大きいでしょう。
さて、通常金利の上限は、利息制限法で明確に決められています。
- 借金元本が10万円未満の借金の金利は、年20%まで
- 借金元本が10~100万円未満の借金の金利は、年18%まで
- 借金元本が100万円以上の借金の金利は、年15%まで
この金利の上限を、闇金は守りません。
闇金の金利と言えば、ミナミの帝王でおなじみの「トイチ」でしょう。
トイチとは、10日で1割の金利。
1日ごとに1%の金利がかかるということ。
年利で言えば365倍。
しかしヤミ金は小刻みに利息のみ返済する「ジャンプ」を強要してくるので、実際に支払うのはもっと低い利率でしょう。
しかし闇金で返済時適用される金利は、年率になおして1000%~2000%ほどでしょう。
一般的な大手消費者金融の金利が18%であることを考えると、この数字は異常ですよね。
法律を無視した取り立てを行う
取り立てに関しても、貸金業法の21条でしっかり決まっています。
・正当な理由もなしに自宅以外の場所(勤め先など)への取り立て
・家族や親族を含め、債務者以外の人間に返済の要求
・債務者のプライベートに関する内容を第3者に口外する
・他の金融機関からの借り入れを返済資金に充てさせる行為
・弁護士から内容通知を受け取ったのに関わらず、債務者へ返済の要求をすること
・退去の意思表示をしているのに関わらず、退去しないこと
これらの取り決めを破ってもやはり罪に問われます。
そしてこの取り立てに関する法律も、闇金は守りません。
本人の自宅でも取り立てを行いに向かいますし、電話もどんどん行います。
借入れた本人の職場など関係者がいるところにも容赦なく行きます。
返済が遅れたら取り立てで周囲の人間にも闇金利用がバレて、本人の社会的地位も危機に陥る…と考えると、どれだけ闇金の利用が危険かわかるかと思います。
個人情報を抜かれて悪用される
闇金は審査と称して本人の個人情報を抜き取ります。
免許証も押さえられます。
個人情報というのは、あらゆる企業にとってかなり貴重な情報。
その情報を闇金の好きに扱われることを思うと、どれだけ闇金と関わるのが危険かわかるでしょうか。
闇金にまた個人情報を違法業者に売られて、どこかでその情報が利用される…。
そしてまた個人情報が流れる…。
この負の連鎖は止まりません。
ソフトヤミ金も危険
闇金と似た業者に「ソフトヤミ金」があります。
ソフトヤミ金は、法律などの上限こそ守らないが、闇金よりもソフトな対応でお金を貸し付けるという違法な貸金業者のこと。
ソフトな対応とは名ばかりで、実際は借りたら返すのが困難で、ずっと高い利息の返済を強いられるのは同じことです。
何よりソフトヤミ金は違法業者です。
違法業者から借りてもいいことはないのです。
法律を無視したイリーガルな業者と関わるのはやめましょう。
闇金の亜種は多い
闇金から借りたいと思う方も、ここまでの説明で大方その危険性についてわかってきたかなと思います。
最近では闇金の存在が広まってきたこともあり、闇金のバリエーションも多くなっています。
先程も説明した利用者が警察に相談しないことで被害の発覚を抑える「ソフトヤミ金」をはじめ、実際にお金を課さない業者への紹介で高額な紹介料を請求する「紹介屋」、多重債務者に債務整理を持ちかけて手数料のみ騙し取る「整理屋」の被害も最近多くなっています。
また、一度闇金から借りると、「他者から借りたお金での返済」を求められることが多いですが、そこで紹介されるのは借りた闇金の系列であることも多いです。
当然返済が終わるまで闇金から逃げることはできません。
踏み倒すこともできませんから、ここで私の「闇金に一度関わったら終わり」という言葉の意味もわかってもらえたと思います。
闇金から借りたいと思ったらまずやるべきこと
闇金は基本的に借りるべきではありません。
そして、闇金から借りたいとおもったとしても、実際に借りる前にもたくさんやるべきことがあります。
闇金から実際に借りる前に、できる手立て、対処法をいくつかご案内しておきます。
手を尽くして、できるだけ闇金から借りなくてもいい状況を作ってください。
中小消費者金融から借りる
大手消費者金融の審査に落ちて諦めている方も、まだ借りられる業者があります。
それは「中小消費者金融」通称「街金」です。
駅前などによく広告を見ます。
「ブラックでもご相談ください!」なんて文句が看板に書いてあることも。
そういった文句の通り、多少信用情報などに問題がある人でも審査に通すくらいの審査基準が設定されています。
「できるだけ審査の甘い業者から借りたい」なら、中小消費者金融から借りるべきです。
最近の中小消費者金融は、即日融資に対応しているなど借りやすい設定がこらされていることも多いです。
債務整理
あなたが通常の消費者金融の審査に通らず、「闇金から借りたい」とまで考えている大きな理由は何より「現在の借金負担が重すぎるから」です。
現状もっと金銭状況をクリーンにするためには現在抱えている借金の処理が責務です。
そんな比重の重い「借金の処理」ですが、私は債務整理を勧めます。
債務整理にも種類があり、「任意整理」「個人再生」などそれぞれの手順で借金の残高を減らすことができるのです。
契約者貸付制度を利用する
可能なら、生命保険の契約者貸付制度を利用するのも手です。
生命保険の契約者貸付制度とは、生命保険の解約払戻金を担保に、保険会社からお金を借りる制度です。
契約者貸付制度は原則連帯保証人不要で、最高で解約払戻金の7割程度のお金を2.5~3.5%程度の金利で借り入れることが可能です。
ただし、返済の遅延が続くと生命保険を強制解約となるので、そこだけ気をつけてください。
個人融資で借りる
別名個人間融資で借りるという手もあります。
個人融資は業者を介さず一個人同士でお金の貸し借りが行われるというもの。
業者が介さないので危険なこと、金利の上限が年率で109.5%とかなり高額設定が可能なことなど、かなりリスキーではあります。
そして個人融資もまた闇金の温床であることも、注意が必要です。
周囲の人間に頼み込む
闇金から借りるくらいなら、周囲の人に頼み込んでお金を借りてください。
あなたが闇金から借りることを考えているくらい生活に困っているなら、きっと誰かが手を差し伸べてくれるはず。
あなたの信用を担保にしてお金を借り入れることができるか、ここで試すチャンスです。
「闇金から借りたい」は危険 まとめ
これで、「闇金から借りたい」ということがいかに危険か、の説明を終わります。
闇金から一度でもお金を借りてしまうと、蟻地獄のようにその状態から抜け出すことができなくなります。
闇金から借りるという選択肢はまず自分の中から排除して、別の方法でお金を調達できないか検討してください。